パンに合わせる料理

お刺身コンフィトースト(イカとタコ)

お刺身で作る簡単コンフィをトーストにのせて。 ピンチョス気分で楽しめます。


材料(各1枚分)

◎イカ
角食パン(8枚切り) 1枚
イカのコンフィ※1 適量
レモンの皮(すりおろし) 少々
白こしょう 少々
◎タコ
角食パン(8枚切り)1枚
タコのコンフィ※2適量
パプリカパウダー少々
黒こしょう(粗挽き) 少々
※1.イカのコンフィ
イカの刺身100gに塩をして5分ほどおき、 ペーパータオルで水分を押さえ取る。白こしょうをふり、 フリーザーパックに入れる。 にんにく(すりおろし)少々、ローリエ1枚、E.V.オリーブ油大さじ1〜2を入れ空気を抜いて密封する。 小鍋に湯を沸かし、80〜90℃を保ちながら湯煎する15分経ったら氷水で急冷する。

※2.タコのコンフィ
ゆでタコをぶつ切りにし、イカのコンフィ(上記レシピ参照)と同様に作る。 

作り方

①イカのトーストを組み立てる。角食パンはこんがりと焼き色がつくまでトーストし、4等分に切る。 

② ①にイカのコンフィをのせ、白こしょうをかけ、レモンの皮をのせる。 

③ タコのトーストを組み立てる。角食パンはこんがりと焼き色がつくまでトーストし、4等分に切る。 

④ ③にタコのコンフィをのせ、黒こしょうとパプリカパウダーをかける。


column【ピンチョスと江戸前寿司の考察】

   魚介とパンの組み合わせは、世界各地で驚くほど多彩に楽しまれています。
アメリカのベーグルに挟まれたスモークサーモン、トルコ・イスタンブールの名物サバサンド、北欧のスモーブロー、スペインのバルに並ぶピンチョス。どれも土地の記憶とともに語られる定番ですが、共通しているのは「魚をただのせているわけではない」という点です。
 


   サンセバスチャンのバルで、カウンターいっぱいに並ぶピンチョス(写真)を眺めていると、一口大に切られたパンの上に、実に計算された配置で食材が重ねられていることに気づきます。その光景がふと、日本の寿司を思い出させました。

一口大の酢飯に魚をのせ、立ったまま気軽に食べる――今では高級料理の代名詞となった寿司も、もともとは屋台の食べもの。バル文化と寿司文化の距離は、意外なほど近いのかもしれません。
 


   ただし、パンに生魚をそのままのせたいかと言われると、少し考えてしまいます。

刺身は、切り方や鮮度、醤油やわさびとの関係性まで含めて完成する、日本独自の料理です。世界的に見ても、「生魚を切る」という行為をここまで突き詰めた食文化は珍しいでしょう。
 そこで思い当たるのが、寿司の中でも「江戸前寿司」です。酢で締める、醤油に漬ける、炙る、煮る、茹でる――ネタに施された“仕事”によって、寿司はそのまま口に運べる完成形になります。調味を食べ手に委ねるのではなく、最初から味を組み立てて提供する。その発想は、まさにピンチョスと重なります。



 刺身も、ひと手間加えればパンの上で生き生きと表情を変えます。
おすすめなのは、低温でじっくり火を入れるオイル煮、コンフィです。


 サンドイッチの定番具材であるツナは、言ってみればマグロやカツオのコンフィ。家庭なら、フリーザーパックに入れて湯煎するだけで、少量のオイルでも作れます。袋の中でほぐし、そのままパンにのせれば、魚の旨みが溶け込んだオイルまで余すことなく味わえます。  

オイルを多めにして高温で仕上げれば、今度はアヒージョになり、これもまたパンが止まらなくなる組み合わせです。



   魚介とパンがうまく寄り添うために必要なのは、特別な素材ではなく、ほんのひと仕事。ひと口の幸せが、屋台からバル、寿司屋へと続く、食文化の共通点を浮かび上がらせてくれます。