パンに合わせる料理

栗のババ

栗の渋皮煮とシロップを活用したババは、栗の風味とラム酒の香りがマッチした大人っぽい味わい。ナッツやフルーツの素材をプラスする事で季節感を表現できます。


栄養成分
エネルギー ● kcal
タンパク質 ● g
脂質 ● g
炭水化物 ● g
ナトリウム
(食塩相当量 ●g)
● mg
※栄養成分は1人分です。

材料(一皿分)

ババ(レーズン入りの生地) 1個(60g)
栗の渋皮煮 1個
栗のシロップ※ 適量
マスカルポーネ生クリーム※ 40g
※栗のシロップ
栗の渋皮煮のシロップ100㎖を沸騰させてから、ラム酒大さじ1を加える。シロップの甘みが足りない場合はグラニュー糖を足して調整してもよい。 
※マスカルポーネ生クリーム
マスカルポーネに8%のはちみつを加えてよく混ぜ合わせる。生クリーム(乳脂肪分40%前後)にグラニュー糖を8%加えて8分に泡立てから、マスカルポーネとよく混ぜ合わせる。 

作り方

①栗のシロップを30〜35℃に温め、ババを浸す。ときどき返しながら、全体にシロップをたっぷりとしみ込ませる。 網をのせたバットに上げ、余分なシロップを切る。 

②器に①をのせ、丸い口金を付けた絞り袋に入れたマスカルポーネクリームを絞る。栗の渋皮煮は半分に切り、1個はそのままで、1つはさらに細かく切ってから、クリームの上に添える。


COLUMN【ババとサヴァラン】

フランスには様々な発酵菓子がありますが、中でも人気が高いのが、ババとサヴァランです。 ババ(baba)は、レーズンを加えた発酵生地を焼いたものに、ラム酒やキルシュ酒を加えたシロップをしみ込ませたものです。ルイ15世の義父でポーランド王のスタニスラス・レクツィンスキがロレーヌ地方に亡命していた際に、銘菓のクグロフがあまりにパサパサしているのでラム酒をしみ込ませることを思いいたのが発祥と言われています。ババという名前は、愛読書の「千夜一夜物語」の登場人物「アリ・ババ」から名付けられ、後には単に「ババ」と呼ばれるようになりました。ロレーヌ生まれで宮廷に出入りしていた菓子職人であるストレールが、レシピを完成させ、パリで洋菓子店を開き、1836年頃にパリで初めてが紹介され、この店のスペシャリテとして人気が広まっていきました。ストレールでは今でも、「ババ」「アリ・ババ」の両方が並んでおり、歴史的な味わいを楽しむことができます。ちなみに、ポーランド語では、ババは「おばさん」の意味だそう。なんだか日本語と似ていますね。 1850年頃には、このババに着想を得て似たような菓子が作られるようになります。そのひとつが、サヴァラン(Savarin)です。当時有名な菓子職人であったジュリアン兄弟が考案し、元々は美食家であるブリア=サヴァランの名前を冠しました。こちらも後に省略されて、サヴァランの名が定着しています。